写真を学ぶ第一歩。ホワイトバランスって何?【CURBON写真用語辞典 #14】
旅行先で素敵な写真が撮れたら、休日に訪れたカフェでケーキのおいしそうな写真が撮れたら、子どものかわいい写真が撮れたら…とカメラを買ってみたものの、なかなか思い通りの写真が撮れないとやきもきするもの。感じたままに写真を撮るのももちろん大切ですが、ちょっとしたコツを覚えるだけで写真がワンランクアップ!今回は「ホワイトバランス」について解説します。ミラーレス初心者さんも必見ですよ。
ホワイトバランスって何?
ホワイトバランスとは、「白いものを白く」写すために色味を補正をする機能のことです。レストランやカフェで写真を撮ると黄色っぽく写ることが多くありますが、ホワイトバランスを調整することで正しい色味に近づけて撮影することができます。
ホワイトバランスの別名は?
ホワイトバランスは別名で「色温度」とも。数値が高くなるほど青っぽくなり、低くなるほど赤っぽい色味になります。単位は「K」(ケルビン)で表します。
ホワイトバランスの略語は?
ホワイトバランスは「White Balance」、「WB」と略すこともあります。オートホワイトバラン スは「Auto White Balance」でAWB。カメラにお任せでホワイトバランスを設定してくれる モードとなります。
ホワイトバランスの種類は?
先述したオートホワイトバランスの他にも、カメラの中にはさまざまなシーンに応じたホワイトバランスがあらかじめセットされています。
AWB:カメラにお任せでホワイトバランスを設定してほしいとき。どれに設定するか迷った時はオートホワイトバランスに設定するのがおすすめです。
太陽:晴天時に屋外で撮影するとき
家の横に斜線:日陰で撮影するとき
雲:曇天の屋外で撮影するとき
電球:温かみのある光源の下で撮影するとき
発光している長方形:蛍光灯の下で撮影するとき。
稲妻のような矢印:フラッシュ撮影するとき
長方形が浮いているマーク:マニュアルホワイトバランスで撮影したいとき。基準となる色味をカメラに読み込ませて補正する機能。
ホワイトバランスはなぜ必要か?
カメラの設定の中で、写真の色味を決める代表的なものは次の3つです。
- ホワイトバランス
- ピクチャースタイル(ピクチャーコントロール)※メーカーにより名称が異なる
- 彩度(鮮やかさ)
中でも、ホワイトバランスが写真の色味を一番大きく左右する要素となります。設定をおろそかにすると、写真が意図しない色味になってしまったり、写真に色味のばらつきが生じたりとさまざまな弊害が。
こうしたかったのに...
青くなってしまった!など。
ホワイトバランスの使い方
とはいえ、最初からホワイトバランスを使い分けるのはなかなかハードルが高いもの。シーン別におすすめのホワイトバランスを見ていきましょう。
■料理写真におすすめのホワイトバランスは?
昼間のリビングで自作のパスタを撮影、というシーンを想定します。ぜひ試していただきたいのは「曇天」マークや「日陰」マーク。写真が暖かい色味になるので、より美味しそうに撮影することができます。
■ポートレート撮影時におすすめのホワイトバランスは?
晴天の屋外でのポートレート撮影を想定します。柔らかな感じや、ふんわりと優しい印象に仕上げたいときには「太陽」マーク、かっこいい感じ、引き締まった印象にしたいときは「電球」マークなどに設定するのがおすすめ。被写体の雰囲気やシチュエーションによって2種類を使い分けてみましょう。
■風景撮影におすすめのホワイトバランスは?
風景撮影でおすすめのホワイトバランスは「太陽」マーク。太陽マークに設定することで、どんな時間帯でも目で見たままの自然な色で写しとることができます。また、夕暮れ時の撮影の際などは、「曇天」だと空を黄色っぽく、「蛍光灯」だと空をピンクっぽく、電球だと空を青っぽく、雰囲気が異なった写真をお楽しみいただけるのでぜひお試しくださいね。
マニュアルホワイトバランスの使い方は?
ここまでは、カメラにあらかじめ設定されているホワイトバランスについて説明しましたが。ここからは上級編!「マニュアルホワイトバランス」について説明します。
■マニュアルホワイトバランスとは?
マニュアルホワイトバランスは「Manual White Balance 」で 「MWB」と略すことも。s撮影場所の光の色に合わせてホワイトバランスを細かく設定したい時に使います。
■ グレーカードを使ってみよう
ホワイトバランスは、カメラが自動で補正してくれる機能の他に、その特性を生かした活用法などがあることが分かりました。しかし、どの設定にすればいいのか迷ったり、オートに設定しても正しい色味がえられない時もあります。そんなときに役立つのが「グレーカード」です。
参考の商品:シルクグレーカードVer2 [写真用品]
グレーカードとは、赤や青、緑などの色味が全く入っていない、純粋なグレーのみを印刷したカードのことです。プロの現場でも、本番の撮影前にグレーカードを画面内に写し込むことで基準となる色を決めています。
■グレーカードの使い方
①画面内にグレーカードを写す。このとき、カードに影や光が入らないように注意。
②メニューから「MWB画像を選択」を選び、①で撮影した画像を選択します。
これで設定は完了です。ほぼ正確な色味で撮影できます。
ホワイトバランスで表現の幅を広げよう
絞り、シャッタースピードがようやく理解できたと思ったら、次はホワイトバランスも!?と思うかもしれません。でもきっと、自分の思い通りの表現に近づけるようになったら写真がもっと楽しくなりますよ。少しずつ知識を深めていきましょう。
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