透き通る青を閉じ込めて|写真家・彩が贈るLightroomプリセット『Transblue Collection』
CURBON PRESET LETTERS|彩
CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。
プリセットは、ただのフィルターではありません。
それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。
どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。
そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。
このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。
第1回は、初のプリセットをリリースした写真家・彩さん。
彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?
❋❋❋
はじめに
こんにちは、写真家の彩です。
青と透明感を愛し、14歳でカメラに出会ってから、
“光に導かれるように” 写真を撮り続けてきました。
撮っているものは、ポートレート・風景・植物・小物などさまざまですが、
根っこにあるのはいつも、
澄んだ「青」と、やさしい光への憧れです。
このたび、そんな私の「青の世界」を閉じ込めたLightroomプリセット
「Transblue Collection」が完成しました。
青という、希望の色
一般的には、青に「寂しさ」や「孤独」のイメージを重ねる人もいるかもしれません。
でも、私にとっての青は、むしろその逆です。
私が好きな「青」は、
どこまでも澄みきって、光をはらんだ爽やかな水色の青。
空気みたいに軽く、どこかやさしさをまとっている。
気持ちがうまく言葉にならないとき。
日々に疲れて、ただ空を見上げていたあの時間。
空のグラデーション、水面のきらめき、雨上がりの静けさ。
“撮りたい”と心が動く瞬間には、いつも青がありました。
Transblue Collection「soraoto」使用
この青が、誰かの日々にも寄り添えたら。
「この色味が好き」
「こんなふうに撮ってみたい」
「彩さんの世界観が好きです」
そんな言葉をいただくたびに、
この青を、私だけのものにしておくのではなく、
誰かの光や記憶にも寄り添えたら、と思うようになりました。
時間とともに移ろう空気や光に寄り添い、
それぞれの青を美しく引き出せるプリセットを──
そんな想いから生まれたのが
Lightroomプリセット『Transblue Collection』です。
Transblue Collection「soraoto」使用
空の色と、気持ちの温度。3つのプリセットに込めた想い
『Transblue Collection』には、朝・昼・夕方という時間帯の「青」を美しく映し出す3つのプリセットを収録しています。
単に色味を整えるだけでなく、「そのとき感じた空気」や「心の動き」まで写真に宿せるように──。
普段使っているプリセットをベースに、どなたでも使いやすいよう試行錯誤を重ねました。
◯ mizuiro morning(朝の青)
朝のやさしい光に溶け込むような水色の青。
「mizuiro morning」は、目覚めたばかりの世界をふんわり包み込むようなプリセットです。
ポートレート・植物・テーブルフォトなど、柔らかくやさしい印象に仕上げたいシーンにぴったり。晴れの日はもちろん、曇りの日でも使いやすいです。
朝の弱い光は、写真にするとくすんだり、青がにごったりしてしまうことも多いですが、光が柔らかい朝の時間帯や、逆光気味のシーンでも、やさしさと透明感のあるトーンに仕上がるように調整しています。
実は昼や夜のシーンでも自然に馴染み、幅広く使える万能プリセットでもあります。



【プリセット調整例】


Transblue Collection「mizuiro morning」適用後、露光量 -0.25, 白レベル -24
◯ soraoto(昼の青)
青空を見上げて、「ああ、今日もがんばろう」って、
そんなふうに思えた日のこと、ありませんか?
soraotoは、まさにそんな昼の空を切り取ったようなプリセット。
太陽の光が強くても、空の青や白い雲を濁らせず、すっきり爽やかに保ちます。
旅先の風景、海や山、広がりのあるシーンで特におすすめです。私は島旅に行くときは必ずこのプリセットを使っています。
空や光の色が強いシーンでも、澄んだブルーを保ちながら軽やかに仕上げられるので、空の青と海の青が綺麗に浮かびあがる、まさに”記憶の中”を再現するようなプリセット。
【プリセット調整例】


Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 +0.27, 色かぶり補正 +12


Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 -0.18, ハイライト -12
◯ tasogare(夕方の青)
夕方になると、空は少しだけ切なく、でもすごく美しくなる。
光が少しずつ沈んで、でも完全に夜になる前のあの時間。
私は写真を撮り始めてから、その時間が好きになりました。
tasogareは、赤くなりすぎないように、くすまないように、
澄んだ青を残しながら、夜のはじまりを描けるように調整しています。
マジックアワーやブルーアワーなど、夕焼けに青が溶け込むような時間帯におすすめです。夕焼けをアニメのワンシーンのようなエモーショナルな雰囲気で表現することができます。夕方のポートレートや、街の明かりが灯る直前の風景などに。
「今日という一日が、すこし愛おしくなるような青」を目指しました。
プリセット適用後、写真に合わせて、ハイライト・白レベルを調節すると、夕焼けに馴染む青がほどよく浮かび上がってきます。また、お好みで色かぶり補正を調節していただくと、理想の夕焼けの表現に近づけます。
【プリセット調整例】


Transblue Collection「tasogare」適用後、ハイライト +24
私にとって「青」は、ただの色じゃありません。
心が動いた瞬間そのものであり、
光に触れた時間の記録でもあります。
だからこそ、この3つのプリセットも、
単なる編集ツールではなく、小さな物語のような存在になればいいなと思っています。
“プリセットは完成形じゃない”──青の物語を、あなたの手で続けてください
「プリセットって、上級者向けなのかな?」
そう思っていた方にも、ぜひ使ってみてほしいです。
Lightroomプリセットは、写真を美しく整えるためのツール。
でも私は、“完成形”を押しつけるものではなく、「写真を育てていく入り口」だと思っています。
光の強さ、空気の色、撮影したときの気持ち──
同じプリセットを使っても、写し出される「青」は、一人ひとり違って当然です。
だから『Transblue Collection』も、「使って終わり」ではなく、「ここから始まるプリセット」を目指しました。
少しだけ露出を変えてみる。
ホワイトバランスを調整して、自分だけの青を探してみる。
今日の気分に合わせてコントラストをやわらかくしてみる──
そんなふうに、自分の手で少しずつ触れていく中で、
あなたらしい“青の写真”がきっと見つかっていくと思います。
小さな調整で、あなただけの青に出会えるように
たとえば、プリセットを適用後、こんな調整を加えてみてください。
・露出(明るさ):少し明るくして、ふんわりとした透明感を出すのが私の定番です。
・ホワイトバランス:温かさをプラスしたい日は、少しだけ黄色寄りに。クールにしたいときは青寄りに。
・ハイライト / 白レベル:空や水面の光をやわらかく調整できます。逆光のときにもおすすめ。青が白飛びせず浮かび上がってくるように、ハイライト/白レベルは下げるのがおすすめ。
・色かぶり補正:夕焼けや曇り空の時は、ピンクやグリーンのかぶりを微調整するだけで印象がガラッと変わります。記憶の中のような少しノスタルジーな感じにしたい時はグリーン寄りに、アニメのワンシーンのようなドラマチックな雰囲気にしたい時はピンク寄りに。
実際、私自身も毎回プリセットを当てて終わりにせず、その日の空気感や気分に合わせて、少しずつ調整しています。


左:「soraoto」適用しただけでぴったりだった!
右:「soraoto」適用後、ハイライト -35, シャドウ+16, 色かぶり補正 +1 , 自然な彩度 +11
プリセットは、あなたの写真に寄り添い、
その人だけの光や記憶を引き出す「余白」のような存在であってほしい。
この青が、あなたの日々にそっと寄り添い、
写真を撮る時間そのもの”がもっと好きになるきっかけになれば、うれしいです。
もし心の中に「青への憧れ」があるなら、
あなたの世界にも、ぜひこの透明な青を迎えてみてください。
彩 Lightroom プリセット 「Transblue Collection」