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やさしい光と影が紡ぐ、愛おしい日常|フォトグラファー・加藤 光が贈るLightroomプリセット『Luminous Collection』

やさしい光と影が紡ぐ、愛おしい日常|フォトグラファー・加藤 光が贈るLightroomプリセット『Luminous Collection』

2025.10.18
CURBON PRESET LETTERS|加藤 光 CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第6回は、優しい光のトーンと空気感が魅力的なフォトグラファー・加藤 光さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   はじめに フォトグラファーの加藤光です。アパレル企業での勤務を経て独立し、現在は雑誌や広告撮影、観光PRなど幅広く活動しています。旅先の風景から家族や愛猫との日常まで、光と影を大切に切り取る作風が特徴。「見た人が旅に出たくなるような写真」「たいせつな時間を愛おしく思える写真」をテーマに、暮らしの中の小さな瞬間からプロジェクト撮影まで取り組んでいます。   写真を本格的に始めたのは、10年以上前。趣味で手にした中判カメラがきっかけでした。シャッターを切るたびに写る光や空気感に魅了されて、いつしか日常の中にある“残したい瞬間”を探すようになりました。 今も大切にしているのは、自然光のやわらかさと、光と影がつくる空気の層。被写体の自然な佇まいや、その場の温度まで感じられるような写真を目指しています。 今回のプリセットには、そんな写真の中に流れる“やさしい時間”を閉じ込めました。あなたの日常にも、そっと寄り添ってくれたらうれしいです。 --- 撮影へのこだわり 私の撮影で一番大事にしているのは「自然光」と「空気感」です。やわらかい逆光や日陰のグラデーションなど、光のニュアンスをできるだけ活かすようにしています。 スタイリングも日常に近い小物を選びます。使い慣れた器や家具、植物、娘のお気に入りのおもちゃなど。あまり作り込みすぎず、撮影している時間もふわっと心地よいような空間にしています。 --- プリセットについて Lightroomのプリセットは、写真に込めた感覚をより明確に伝えてくれるツールだと思っています。今回のプリセットは「自然光」「柔らかい陰影」「くすみすぎないあたたかさ」が出るように調整しました。 室内の光はもちろん、屋外での撮影にも自然になじむ色味になるよう調整しています。特に午後のやわらかな日差しや、木陰のような淡い陰影にもよく合います。日常の中はもちろん、旅先の景色や外でのポートレートなどにもおすすめです。 --- プリセットの特徴とBefore / After 1.Glow やわらかい自然光をそのまま閉じ込めたようなプリセット。室内の落ち着いた空気感はもちろん、外での撮影でも光がやさしくなじみます。肌や木の家具、グリーンの色味が自然に整い、猫や子どもとの日常にもぴったりです。光と影のバランスを保ちながら、フィルムのような雰囲気をまとわせてくれるトーンです。 特徴 自然光をやさしく包むような明るさ 白・ベージュ・木の色との相性◎ 室内/屋外どちらでも自然になじむ 肌・家具・グリーンの色が綺麗に整う Before / After 例 花と猫 Before:ややフラットで落ち着いた色味。 After:肌や毛並み、花の色がやわらかく引き立ち、光が優しく広がる印象に。   明るい室内 Before:強い日差しで影が固い   After:光が柔らかく溶け込み、木の色や肌が自然に明るく整う。   --- 2.Mist 夕暮れや斜めに差し込む光、逆光や影が主役になるような時間帯にぴったりのプリセット。柔らかな陰影とフィルムのような粒子感が、1枚の写真に物語を与えてくれます。草原や森の中、窓辺やテーブルの上など、静かな時間にふわりと寄り添うトーンです。深みはありつつも重すぎず、日常の中の“余白”を大切にしたい方におすすめです。 特徴 シネマティック/詩的/ドラマチックな光 逆光・影・夕暮れとの相性◎ 草原や自然の中、屋外にも映える フィルムライクな質感とストーリー感 Before / After 例 インテリアと猫 Before:全体的に暗く、雰囲気はあるが重たい。 After:影がやわらぎ、ブラウンやベージュが深みを持って調和。落ち着いた映画のワンシーンのように。   花畑と麦わら帽子 Before:やや暗めの自然なトーン。   After:空や草の彩度が落ち着き、フィルムのような質感に。静かで懐かしさのある雰囲気が生まれる。   --- 3.Drop 色とりどりのシーンを、やわらかく明るくまとめてくれるプリセット。お祝いのテーブルや、風船、クッキー、色とりどりの洋服など、彩度のあるシーンでも色がにごらず自然に整います。子どもとの記念日や、おもちゃで遊ぶ時間、にぎやかな日常を“やさしく可愛く”残したい方におすすめです。明るさと彩度のバランスがよく、曇りの日や室内撮影にも活躍します。 特徴 彩度があるシーンでも色が綺麗に保たれる “かわいい”を自然に残したいときに◎ キッズフォト/お祝いシーン/テーブルフォトに 曇りの日や白壁でも色が沈まない Before / After 例 日常 Before:やや暗く、色味が落ち着きすぎる。 After:光が明るく広がり、家具やおもちゃ、肌の色がやわらかく彩られる。   お風呂あそび Before:室内光で全体が沈みがち。 After:水面や肌がやさしく整い、緑や木の色も自然に引き立ち、リラックス感のある仕上がりに。 ________________________________________  Luminous Collectionのポイント ○室内/屋外どちらでも自然光を美しく演出○スマホで撮影した写真でもおしゃれに仕上がる○日常のシーンに幅広く活用可能 「この光を残したい」そう思ったときに、そっととなりにいるプリセットでありたい。 --- 最後に このプリセットは、私自身が「これがあれば十分」と思えるようなトーンに仕上げています。室内でも外でも、どこにいてもその場所の空気をやさしく写せるようなプリセットに仕上げました。スマホで撮影した日常写真も可愛くなるのでおすすめ。写真を残すことが、誰かの日常を愛おしく思うきっかけになったらうれしいです。ぜひご自身の生活の中でも、このプリセットを試してもらえたらうれしいです。  
映像にやさしい温度を宿す|videographer・久保田 菜々恵が贈るLUT『Nostalgic Memory Light』

映像にやさしい温度を宿す|videographer・久保田 菜々恵が贈るLUT『Nostalgic Memory Light』

2025.10.10
CURBON LUT LETTERS|久保田 菜々恵 CURBONのLUTから広がる、アーティストたちの“動画と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON LUT LETTERS」。 LUTは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、LUTの魅力です。 このシリーズでは、写真や動画への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第5回は、優しく日本らしい映像を発信し続けるvideographer・久保田 菜々恵さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   はじめに こんにちは。動画クリエイターの久保田 菜々恵です。 約4年前から観光系のリール動画に魅了され、気がつけば日々カメラを手にしています。 今は京都と奈良を中心に、神社仏閣や祭、自然の景色を撮影し、その魅力をInstagramで届けています。 ただ「映像を撮る」のではなく、その土地が持つ空気や文化を映し出し、見てくださる方に少しでも心に残る瞬間を届けたい。そんな想いで活動を続けています。     そんな私の作る映像に必要不可欠なオリジナルLUTが、『Nostalgic Memory Light』と言う名でCURBONさんより販売させていただくことになりました。 『Nostalgic Memory Light』という色 私が作った色「Nostalgic Memory Light」は、青と緑をベースに、淡いピンクやオレンジを加えた優しい色合いです。 映像制作の世界では、多くの作品が男性クリエイターによるもので、色味もシネマティックで青や緑が中心です。そんな中で、女性クリエイターとして「男性とは違う優しさ」と「日本らしさ」を表現できる色を追求しました。 ピンクとオレンジを加えることで、昭和レトロを思わせる懐かしさを漂わせ、日本らしい伝統の雰囲気を映し出す。さらに、自然の景色をよりリアルに、そして柔らかく表現できるのです。 その答えが――『Nostalgic Memory』。 映像にやさしい温度を宿す、新しい色の物語です。   いつもの景色をemotionalにー 「なんだか懐かしい気持ちになる色」 「自分もこの色を真似してみたい!」 そんな声をいただくことが増えたのをきっかけに、このLUTを作ることを決めました。 伝統ある風景や自然の景色に、ほんの少し優しい色を添えることで、新しい美しさを表現できる。そんな思いから誕生したのが、このLUTです。 映像を通して、多くの方にそのやわらかな世界観を楽しんでもらえたら嬉しいです。 どの時間でも使えてしまう、最強LUT このLUTはどの光の状態でも美しくお使いいただけます。特に晴れの日にその効果を発揮しますが、Lightにピンク系を入れているため、森の中では緑や青のほかにほんの少しの薄いピンクが現れます。   また、夕日の時にはそのピンク色とオレンジ色がより際立ち鮮やかな夕暮れを演出します。 また、田舎のエモい景色がそのピンクとオレンジが入ることによってレトロ感あるノスタルジックな暖かく懐かしい風景へと変身を遂げます。     雨の日ではコントラストをしっかりつけていただくとしっかりした色がのり、雨の冷たさが伝わるようなしっとりとした寒色を表現していただけます。     私がこのLUTを使う上で特に一番好きなシーンは夏のエモさを表現できる海と船と入道雲のセットです。このワンシーンだけで、夏のエモさをこのLUTが見事に表現してくれるのでこの日の思い出が懐かしい記憶へと変わる思い入れの強いシーンだからです。   蘇る記憶を色にのせて どんなに美しい景色や伝統も、時とともに人々の記憶から薄れていってしまう。 それが、私にはとても切なく、耐えがたいことでした。 だからこそ、映像を通してその瞬間を残したい。 ただ記録するだけではなく、“懐かしさ”という温度をまとわせて、心の奥に届くような色で。 『Nostalgic Memory Light』は、そんな想いから生まれたLUTです。 時間や天気を問わず景色をやわらかく映し出し、使う人それぞれがその時に感じた空気や感情を表現できるように調整しました。 映像の中で蘇るあの日の記憶。 それが誰かの心にそっと残り、懐かしい温度となって寄り添っていけたなら―― この色を作った意味があると、私は思っています。 あなただけの色を紡ぐために 「このLUTを使えば、あの綺麗な色になる」 そう思っていただけることは、とても嬉しいことです。 けれど、LUTは決して一つの答えではありません。 撮影者の設定や調整によって、色はどんどん姿を変えていきます。ホワイトバランスや露出、NDフィルターの濃さ、カメラの特性──それぞれが重なって、映し出される色は一人ひとり違うのです。 私自身は少し冷たい青みを帯びた4000Kで撮影することが多いですが、5000K、6000Kと上げていくと、色は柔らかく、温かく変わっていきます。同じLUTを使っていても、決して同じ「色」にはならないのです。だからこそ思うのです。 「みんな違って、みんな良い」──それがカラーグレーディングの醍醐味だと。 ホワイトバランスを少し動かすだけで、新しい表情に出会える。 コントラストを調整するだけで、懐かしい温度が宿る。 そうやって少しずつ変化を重ねるうちに、きっとあなただけの「記憶に残る色」が見つかるはずです。   最後に 私のLUTは、見える世界をノスタルジックに、そして美しく表現してくれます。 けれど、カメラの設定をおろそかにしては、その魅力は十分に引き出せません。 私自身、常に学び続ける姿勢を大切にしています。だからこそ、今も学ぶことばかり。実際にLUTを当てたあとも、コントラストや露出、彩度を必ず微調整しています。その小さな調整の積み重ねが、映像をさらに美しくしてくれるのです。 LUTは、あなたが見た「記憶」を着飾るファッションのようなもの。 その日の気分によって服を選ぶように、LUTも自由に使いこなしてほしいと思います。 撮影した映像を「懐かしい記憶」として残すために。 ぜひ、あなた自身の手でこのLUTを育て、特別な色にしていってください。  
不完全な美を、食や風景に。|写真家・奥 はる奈が贈るLightroomプリセット『Table Stories Collection』

不完全な美を、食や風景に。|写真家・奥 はる奈が贈るLightroomプリセット『Table Stories Collection』

2025.09.19
  CURBON PRESET LETTERS|奥 はる奈 CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第4回は、上品な世界観のテーブルフォトに合ったプリセットをリリースした写真家・奥 はる奈(Haruna Oku)さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   まさか自分がカメラマンになるなんて——。 正直なところ、今でも自分をカメラマンと呼ぶことにしっくり来ていません。でも、それでいいとも思っています。 ただただ、写真を撮ることが楽しい。写真を撮ることと、料理を作ること。違うように見えて、その根っこは繋がっている。素材をどう扱い、どう表現するかは自由。 正解はないし、むしろ、どれもが正解。みんな日々の営みを重ねている、それぞれが自分の生活を紡ぐアーティストなんだと思います。   写真の魅力 その昔、ペルーを旅していて、市場の肉屋のおじさんを撮ったことがあります。 手元で作業をしながら、こちらを大きな目でぎょろっと見ていて。思わずシャッターを切りました。 忘れっぽいので、市場の名前はもちろん地名も覚えていません。でもその写真を見ると、不思議なことにあの空気ごと戻ってくるのです。混沌とした市場や、おじさんの真剣な手つきまで。光景がわーっと脳内で再生されます。 近所の農家さんから、それはそれは綺麗なトマトをいただいたときも同じでした。「撮りたい!」とワクワクが止まらなくて。その時の感動も、トマトを籠いっぱいに渡してくれた農家さんの表情も、一枚の写真が閉じ込めてくれたりするのです。写真には、そんな真空パックのような一面がある。    10数年の写真表現から生まれた、4つのプリセット "Table Stories Collection" ”Table Stories Collection” はこれまでの私が使ってきた中でも、特に使用頻度が高い4つのプリセットになっています。なんと編集のプロであるカラリストの友人にもアドバイスをもらい、完成度を高めた特別なプリセットになっています(職権と友人濫用です)。 こうして振り返ると、この10数年で、私自身の撮影対象やスタイルは大きく変化し、編集のトーンも同じように変わっていきました。 前期:料理を「魅せる」ことに集中した時代写真を始めるきっかけは、12年前に連載をしたレシピコラム"Banana Kitchen"でした。当時は、どうすれば料理が美味しそうに見せられるかを追求していました。そんな中でできたのが"Kodachrome"や"Cine Noir"のプレセットでした。“Kodachrome”は、色彩を豊かに、料理の持つ生命力を強調するトーン。”Cine Noir”は、映画や絵画のような表現。Instagramのフーディー文化とも重なり、ダークで青みがかったドラマチックな演出が好まれました。 後期:余白や質感に美を見つける時代ここ数年で、時代はフィルムやオールドレンズといった、アナログ感やノスタルジーがキーワードになるように。そんな中、私もニセコで物撮りや風景、アウトドアシーンも撮るようになり、表現に変化が出てきました。はっきりとした世界から、目を凝らし、暗さの中から不完全な美を見つけるような世界に。"Hazy Fade"や"Vintage Grain”といった柔らかく霞んだようなトーンが生まれました。まずはこの現在のトーンから、プリセットの詳細をご紹介していきます。 [撮影環境について]自然光で撮ることが多く、RAW、色温度は5000~5500前後で撮ることが多いです。撮影する時に白を取るか、編集時に白の対象物を見つけて色温度・色かぶりを設定し、その後自分の作りたい色に調整します。 ◯ Vintage Grain フィルムのようなざらっとした質感でアナログ感や温かさを演出元々の写真素材を活かしつつ、深みが加わる万能なプリセット [向いている写真]料理やテーブルシーン、物撮り、ポートレート[使いこなしのヒント] 適宜粒子、テクスチャや明瞭度を調整してください オールドレンズを組み合わせると、滲んだ描写でさらにフィルム感がアップ     [プリセット適用例]   撮影時(左)色温度5000で撮影し、プリセット適用後、色温度5700、シャドウ+25、黒レベル+15 ○Hazy Fade 色味やコントラストを抑え、柔らかく儚げな世界観を演出緑やオレンジの暖色が乗り、フェードを効かせてフィルムライクに“料理は明るく”の固定観念を外し、アンダー表現を楽しめるプリセット [向いている写真] 曇天や光が少ないシーンにも アンダーめの料理写真にもおすすめ [使いこなしのヒント] 黒の色味を抑えているので、あえて露出を落とすと雰囲気が出ます 明瞭度は適宜調整してください   さらに、緑や青の色調を抑え、自然風景にもノスタルジーな印象を与えることもできます。   [プリセット適用例]   色温度は6000、プリセットを適用したのみで編集をしていません。 ○Kodachrome とにかく使いやすく料理以外も様々な場面に合う万能選手色をはっきりと引き出し、料理を美味しそうに仕上げてくれます [向いている写真] 「美味しそう!」を表現したい時の料理寄りショット、物撮り、ポートレートなど [使いこなしのヒント] 食材の色によって、ポイントカラーで色合いや彩度、輝度を調整してください   [プリセット適用例] 色温度は5000、適正露出にした上で、プリセットを適用したのみで編集をしていません。   色温度は5700、プリセットを適用した後に露光量+0.4 ○Cine Noir 海外のテーブルシーンのようなダークでシネマティックな雰囲気黒の締まりが効いて、全体に重厚感を与える [向いている写真] テーブル全体を写した構図、ウッドテーブルや黒背景、強い光と影のあるシーン [使いこなしのヒント] 青味が特徴なので強すぎると感じたら色温度でイエローに振るか、色かぶり補正でマゼンタを足してください 黒が特徴的なため適宜シャドウや黒レベルで調整してください   [プリセット適用例]   プリセットを適用した後、視線をデザートに向けるため、右下のお花がある箇所に斜めにマスクをかけ、シャドウを-100にして暗くしています。   グラスのきらめき、鍋から立ち上る湯気、ズッキーニから溢れる水滴——日常のささやかな美しさに触れると、シャッターを切りたくなります。自分の感覚や直感をドバーっと全開にして、写真がそれを掬い上げてくれる感じ。 見て、触れて、味わって、いいなと感じるものに出会う。それこそが、他ならぬあなただけの感覚なんだと思います。 写真は自由でいいし、そのときめきに従えばいい。私も、あなたも、自分だけの色に出会えますように。 『Table Stories Collection』
春夏秋冬、その瞬間をもっと美しく。|写真家・もちづきが贈るLightroomプリセット『Four Seasons Collection』

春夏秋冬、その瞬間をもっと美しく。|写真家・もちづきが贈るLightroomプリセット『Four Seasons Collection』

2025.08.31
  CURBON PRESET LETTERS|もちづき CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第3回は、群馬県の魅力を発信し続ける写真家・もちづきさん。彼が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   はじめに こんにちは、もちづき|ぐんまでパシャリ(@mochi1photo)です。 群馬県で、地元の四季や風景の魅力を写真や映像で発信しています。花畑や山々、寺社仏閣や街並み、「普段からそこにあるけれど、ふとした瞬間にハッとする景色」を切り取るのが好きです。 「群馬の魅力をもっと多くの人に知ってほしい」 という気持ちが、カメラを始めたきっかけでした。見慣れた景色の中に潜む美しさや、季節によって変わる光や色を残したい。その想いで続けてきた日々が、気づけば生活の一部になり、今も四季を追いかけながら群馬で撮影を楽しんでいます。 写真は私にとって、“群馬をもっと好きになるための手段”であり、“その魅力を誰かと分かち合うための言葉”です。     群馬の四季を追いかけ続ける日々 群馬で撮影を始めてから、もう7年以上。けれども不思議と飽きることはありません。 春には花畑が一斉に咲き、夏は山や川が力強さを増し、秋には紅葉が街や山々を鮮やかに染め、冬には雪や澄んだ空気が景色を一変させる。 同じ場所でも、行くたびに違う顔を見せてくれるのが群馬の魅力です。 朝霧の立つ湖畔や、夕暮れに照らされる田んぼ道、冬の夜に灯るあたたかな街の灯り。そうした一期一会の景色に出会えるからこそ、何度訪れても新鮮で、ワクワクします。 何度も通い続けると、その土地が呼吸しているような瞬間に立ち会えることもあります。写真を通して、そんな空気感を少しでも多くの人に感じてもらえたら嬉しいです。     四季の魅力を引き出すプリセット   プリセットは、私にとって「写真の空気感を一瞬で変えてくれる魔法」のような存在です。 季節ごとに必要な調整は異なり、その違いこそが写真に奥行きを与えてくれます。 私は専業カメラマンではなく、週末に家族や風景を撮るフォトグラファーです。編集に使えるのは、子どもを寝かしつけた後の限られた時間。だからこそ、プリセットはとても心強い味方です。 ワークフローを大幅に短縮しつつ、自分が求める世界観に写真を近づけてくれます 今回、CURBON様から販売することになったのは、そんな私が何年もかけて調整してきた、四季に合わせた4種類のプリセットです。   Spring Bloom:桜の淡いピンクや春霞のような柔らかさを引き出す。 Summer Fade:色あせた空や夏の余韻を思わせる、フィルムライクでノスタルジックな夏色へ。 Autumn Mood:紅葉の深いグラデーションを豊かに再現し、しっとりと落ち着いた秋色へ。 Winter Sparkle:透明感あるブルートーンで冬の冷たさを描き、イルミネーションや光のきらめきを美しく際立たせる。 これらのプリセットは、風景や旅先の写真はもちろん、日常のスナップにも使いやすく、Lightroomを開いた瞬間から“自分の世界観”に整えてくれる相棒のような存在です。   実際に今回の4種のプリセットを使った作例をいくつか紹介しています。 「Spring Bloom」では、桜や菜の花など春の風景をふんわりと優しいトーンで描き出すプリセットです。春の風景だけでなく、ポートレートにもぴったりなプリセットです。   「Summer Fade」は、強い日差しとコントラストを抑えて、ノスタルジックな夏の雰囲気を演出するプリセットです。青空は淡く、ひまわりや緑は優しいトーンに変化。まるで時間がゆっくり流れるような夏の空気感を表現します。   「Autumn Mood」は、紅葉や落ち葉の風景をあたたかくしっとりと仕上げるプリセットです。色がバラついていた紅葉風景をしっとりと整え、情緒ある秋色に。   「Winter Sparkle」は、透明感あるブルートーンで冬の冷たさを表現しつつ、イルミネーションや反射光をやさしく際立たせるプリセットです。冬の昼間の風景や、イルミネーションにも幅広くマッチします。 どのプリセットも、ただ色を変えるのではなく、“その季節をそのまま閉じ込めるような仕上がり”を目指して作りました。   おわりに カメラを手にしていなければ、こんなに四季の魅力を知ることはなかったでしょう。 このプリセットは、群馬を巡る中で出会った季節ごとの色合いをもっと美しく引き出したい、そんな思いを重ねて誕生しました。 旅の写真、地元の何気ない風景、ふとした日常…どんな場面でも、きっとあなたの写真に“季節の物語”を添えてくれるはずです。 ぜひ一度試してみてください。あなたのレンズを通した風景が、誰かの心を動かす一枚になりますように。  
ストーリー性のある空気感を追求|写真家・Izumi Isoが贈るLightroomプリセット『Izumi's Table Collection』

ストーリー性のある空気感を追求|写真家・Izumi Isoが贈るLightroomプリセット『Izumi's Table Collection』

2025.08.15
  CURBON PRESET LETTERS|Izumi Iso CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第2回目は、落ち着いた世界観で魅せるテーブルフォトやフードスタイリングが魅力的な写真家Izumi Isoさん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋ はじめに   料理と写真が好きで、SNSに投稿を始めたことがきっかけで、テーブルコーディネートや商業写真撮影の依頼を受けるようになりました。食べ物が美しく見える角度を探し、ストーリー性のある空気感を生み出すために、細部にまでこだわっています。     撮影のこだわりとスタイリングのコツ 今回は私が普段撮影時にこだわっていることと、スタイリングのコツをお伝えできればと思います。   ①光 自然光と照明を調整できるソフトボックスを使用し、ナチュラルな光を表現しています。艶感や奥行きを出すために、ストロボも併用しています。         ②カラーバランス スタイリングで最も大切にしているのはカラーバランス。3色以上を使わないよう心がけ、シンプルで調和の取れた色味を大切にしています。     ③ 盛り付け 料理の盛り付けでは「余白」と「高さ」を意識しています。色調が単調になりがちな時は、ハーブやスパイスなどでアクセントを加えます。         ④ プロップ 小物やプロップを選ぶ際は、シーンに合ったものを選び、過度にならないように注意します。シンプルでありながら、被写体が引き立つような小物選びが大切です。           Izumi's Table Collectionのおすすめの使い方   いつもと違う雰囲気を演出したいとき、気に入っているプリセットを使うと、簡単に理想的な世界観が作り出せます。   ◯ 「Daylight Table (デイライト・テーブル)」 朝の光が差し込むような透明感と、どんな料理にもなじむニュートラルなトーンが特徴のプリセットシリーズです。 食卓の空気を壊さず、自然な明るさと質感を引き出し、写真に“暮らしの温度”をプラスします。朝食やランチ、焼き菓子、スープ、パン…どんなシーンにも寄り添う、毎日の撮影に頼れる一枚。   「Daylight Table」使用   ◯ 「Dusty Bloom(ダスティ・ブルーム)」 青みがかったグレイッシュな色調と柔らかな陰影で、落ち着いた空気感を演出します。 彩度を抑えた優しいトーンと自然なコントラストが、ナチュラルで品のある質感を生み出します。 スイーツや花、静物など、ライフスタイル撮影にもぴったりです。   「Dusty Bloom」使用   ◯ 「Natural Shadows(ナチュラル・シャドウズ)」 自然光が織りなす静かな陰影と、控えめで上品なくすみ。 Natural Shadows Collection は、時間の流れがゆったりと感じられる、柔らかでシックなトーンのプリセットシリーズです。 食卓の一瞬、焼き上がったパンの質感、粉砂糖が舞う静寂。 そんな「何気ない美しさ」を、深みのある光と影で丁寧に引き立てます。 ナチュラルなライフスタイル、ベイク写真、静物、暮らしの記録などに最適です。 「Natural Shadows」使用   *撮影環境や時間が異なるのでホワイトバランス、露出、などは調節してください。   私にとっての料理と写真   料理や写真は、日常を特別に感じさせてくれる力を持っています。 特にテーブルコーディネートや料理の撮影は、その一瞬を切り取ることで、普段の食事がまるでアートのように輝きます。 私が目指しているのは、食べ物だけでなく、その周りの空気感まで美しく表現することです。写真を撮ることは、ただの記録ではなく、感情やストーリーを伝える手段だと私は考えています 撮影を通じて、毎日の食卓が少しだけ特別に感じられるような空気感を作り出すお手伝いができれば、私にとって何よりの喜びです。     Izumi Iso  Lightroom プリセット 「Izumi's Table Collection」    
透き通る青を閉じ込めて|写真家・彩が贈るLightroomプリセット『Transblue Collection』

透き通る青を閉じ込めて|写真家・彩が贈るLightroomプリセット『Transblue Collection』

2025.08.01
  CURBON PRESET LETTERS|彩 CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第1回は、初のプリセットをリリースした写真家・彩さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   はじめに こんにちは、写真家の彩です。 青と透明感を愛し、14歳でカメラに出会ってから、“光に導かれるように” 写真を撮り続けてきました。 撮っているものは、ポートレート・風景・植物・小物などさまざまですが、根っこにあるのはいつも、澄んだ「青」と、やさしい光への憧れです。   このたび、そんな私の「青の世界」を閉じ込めたLightroomプリセット「Transblue Collection」が完成しました。   青という、希望の色 一般的には、青に「寂しさ」や「孤独」のイメージを重ねる人もいるかもしれません。でも、私にとっての青は、むしろその逆です。 私が好きな「青」は、どこまでも澄みきって、光をはらんだ爽やかな水色の青。空気みたいに軽く、どこかやさしさをまとっている。 気持ちがうまく言葉にならないとき。日々に疲れて、ただ空を見上げていたあの時間。 空のグラデーション、水面のきらめき、雨上がりの静けさ。“撮りたい”と心が動く瞬間には、いつも青がありました。 Transblue Collection「soraoto」使用   この青が、誰かの日々にも寄り添えたら。   「この色味が好き」「こんなふうに撮ってみたい」「彩さんの世界観が好きです」 そんな言葉をいただくたびに、この青を、私だけのものにしておくのではなく、誰かの光や記憶にも寄り添えたら、と思うようになりました。   時間とともに移ろう空気や光に寄り添い、それぞれの青を美しく引き出せるプリセットを── そんな想いから生まれたのがLightroomプリセット『Transblue Collection』です。 Transblue Collection「soraoto」使用   空の色と、気持ちの温度。3つのプリセットに込めた想い 『Transblue Collection』には、朝・昼・夕方という時間帯の「青」を美しく映し出す3つのプリセットを収録しています。単に色味を整えるだけでなく、「そのとき感じた空気」や「心の動き」まで写真に宿せるように──。普段使っているプリセットをベースに、どなたでも使いやすいよう試行錯誤を重ねました。   ◯ mizuiro morning(朝の青) 朝のやさしい光に溶け込むような水色の青。「mizuiro morning」は、目覚めたばかりの世界をふんわり包み込むようなプリセットです。   ポートレート・植物・テーブルフォトなど、柔らかくやさしい印象に仕上げたいシーンにぴったり。晴れの日はもちろん、曇りの日でも使いやすいです。   朝の弱い光は、写真にするとくすんだり、青がにごったりしてしまうことも多いですが、光が柔らかい朝の時間帯や、逆光気味のシーンでも、やさしさと透明感のあるトーンに仕上がるように調整しています。   実は昼や夜のシーンでも自然に馴染み、幅広く使える万能プリセットでもあります。     【プリセット調整例】 Transblue Collection「mizuiro morning」適用後、露光量 -0.25, 白レベル -24     ◯ soraoto(昼の青) 青空を見上げて、「ああ、今日もがんばろう」って、そんなふうに思えた日のこと、ありませんか?   soraotoは、まさにそんな昼の空を切り取ったようなプリセット。太陽の光が強くても、空の青や白い雲を濁らせず、すっきり爽やかに保ちます。   旅先の風景、海や山、広がりのあるシーンで特におすすめです。私は島旅に行くときは必ずこのプリセットを使っています。   空や光の色が強いシーンでも、澄んだブルーを保ちながら軽やかに仕上げられるので、空の青と海の青が綺麗に浮かびあがる、まさに”記憶の中”を再現するようなプリセット。   【プリセット調整例】 Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 +0.27, 色かぶり補正 +12     Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 -0.18, ハイライト -12     ◯ tasogare(夕方の青) 夕方になると、空は少しだけ切なく、でもすごく美しくなる。光が少しずつ沈んで、でも完全に夜になる前のあの時間。私は写真を撮り始めてから、その時間が好きになりました。   tasogareは、赤くなりすぎないように、くすまないように、澄んだ青を残しながら、夜のはじまりを描けるように調整しています。   マジックアワーやブルーアワーなど、夕焼けに青が溶け込むような時間帯におすすめです。夕焼けをアニメのワンシーンのようなエモーショナルな雰囲気で表現することができます。夕方のポートレートや、街の明かりが灯る直前の風景などに。「今日という一日が、すこし愛おしくなるような青」を目指しました。   プリセット適用後、写真に合わせて、ハイライト・白レベルを調節すると、夕焼けに馴染む青がほどよく浮かび上がってきます。また、お好みで色かぶり補正を調節していただくと、理想の夕焼けの表現に近づけます。   【プリセット調整例】 Transblue Collection「tasogare」適用後、ハイライト +24   私にとって「青」は、ただの色じゃありません。心が動いた瞬間そのものであり、光に触れた時間の記録でもあります。 だからこそ、この3つのプリセットも、単なる編集ツールではなく、小さな物語のような存在になればいいなと思っています。   “プリセットは完成形じゃない”──青の物語を、あなたの手で続けてください 「プリセットって、上級者向けなのかな?」 そう思っていた方にも、ぜひ使ってみてほしいです。 Lightroomプリセットは、写真を美しく整えるためのツール。でも私は、“完成形”を押しつけるものではなく、「写真を育てていく入り口」だと思っています。 光の強さ、空気の色、撮影したときの気持ち──同じプリセットを使っても、写し出される「青」は、一人ひとり違って当然です。 だから『Transblue Collection』も、「使って終わり」ではなく、「ここから始まるプリセット」を目指しました。 少しだけ露出を変えてみる。ホワイトバランスを調整して、自分だけの青を探してみる。今日の気分に合わせてコントラストをやわらかくしてみる── そんなふうに、自分の手で少しずつ触れていく中で、あなたらしい“青の写真”がきっと見つかっていくと思います。   小さな調整で、あなただけの青に出会えるように たとえば、プリセットを適用後、こんな調整を加えてみてください。 ・露出(明るさ):少し明るくして、ふんわりとした透明感を出すのが私の定番です。 ・ホワイトバランス:温かさをプラスしたい日は、少しだけ黄色寄りに。クールにしたいときは青寄りに。・ハイライト / 白レベル:空や水面の光をやわらかく調整できます。逆光のときにもおすすめ。青が白飛びせず浮かび上がってくるように、ハイライト/白レベルは下げるのがおすすめ。 ・色かぶり補正:夕焼けや曇り空の時は、ピンクやグリーンのかぶりを微調整するだけで印象がガラッと変わります。記憶の中のような少しノスタルジーな感じにしたい時はグリーン寄りに、アニメのワンシーンのようなドラマチックな雰囲気にしたい時はピンク寄りに。 実際、私自身も毎回プリセットを当てて終わりにせず、その日の空気感や気分に合わせて、少しずつ調整しています。 左:「soraoto」適用しただけでぴったりだった!右:「soraoto」適用後、ハイライト -35, シャドウ+16, 色かぶり補正 +1 , 自然な彩度 +11   プリセットは、あなたの写真に寄り添い、その人だけの光や記憶を引き出す「余白」のような存在であってほしい。 この青が、あなたの日々にそっと寄り添い、写真を撮る時間そのもの”がもっと好きになるきっかけになれば、うれしいです。 もし心の中に「青への憧れ」があるなら、あなたの世界にも、ぜひこの透明な青を迎えてみてください。     彩  Lightroom プリセット 「Transblue Collection」    
写真を始めたばかりの方へ

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2024.11.01
カメラを買って写真を初めたけれど、自分はどんな写真が撮りたいのか、どうしたら上手くなるのかと悩む方も多いと思います。 CURBON+では、毎月初心者向け無料教室を開催しております。(詳細はこちらから!)   思った通りに写真を撮るためにも、マニュアル設定でカメラを扱うことができるようになるというのは第一歩。でも、つまずきやすい部分もマニュアル設定ですよね・・・。 そんなマニュアル設定について特に重点的にお話いただけるので、カメラを買ったばかりの方や扱い方がわからないという方に特におすすめとなっています! その他、講師にお会いして直接教えていただけるオフライン教室や、自分の写真にコメントをいただく講評会や編集、レタッチに特化したオンライン教室など、多くのコンテンツをご用意しております。 オフライン教室の様子 年間会員の方々はアーカイブ動画が100コンテンツ以上も視聴できますので、大変お得になっております。 また、月額会員の方も1ヶ月教室を受け放題なので、まずはお試しに月額会員に入会するのも良いです!   また、様々なメディア様にも取り上げていただいておりますので、ご利用をお悩みの方は是非こちらの記事も参考にしてみてくださいね。   ・ビギナーズ(  https://www.rere.jp/beginners/ )[初心者必見]初めてのカメラの選び方|どれがおすすめ?写真の入門ガイド ・ぎんがのカメラブログ( https://gingacamera.com/curbon/ ) 【CURBON+】いつでも学び放題!国内最大級のサブスク型オンライン写真教室を解説 https://gingacamera.com/camera-beginner-22/https://gingacamera.com/camera-beginner-12/https://gingacamera.com/camera-beginner-10/ ▼初心者向け無料教室 お申し込みはこちらから( https://www.curbon.jp/products/curbonphotoclass )
〇〇×写真 vol.4

〇〇×写真 vol.4

2024.09.13
  花×写真|小春ハルカ 「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。 第四回目のコラム投稿は、身近な草花の美しさを際立たせ、ポートレートのように撮影する小春ハルカさん。 自身の作品にも数多く登場する花と写真との関係を語ってくださいます。 ◎はじめに   こんにちは、フォトグラファーの小春ハルカです。普段は、花や自然風景、日常の何気ないシーンなど、心が動く瞬間を写真に残しています。   ◎写真との出会い 写真との出会いは10年前です。社会人になってすぐ、初めてのカメラを買いました。その時のカメラの重みとワクワクした気持ちは今でも覚えています。当時は花ではなく、テーマパークの風景を撮っていました。‘’現実だけど、夢のような世界’’そんな世界観に惹かれて、朝から夜まで夢中になって写真を撮っていました。  ◎なぜ花を撮るようになったのか 花に興味を持ち始めたのは、数年前に新しいカメラを購入した時です。 当時はコロナ禍ということもあり、遠くに出かけることが難しくなってしまったので、身近なもので何か撮れないかな。と考えた時、地元のコスモス畑が思い浮かびました。 その時は、花を全く撮ったことも無かったですし「新しいカメラを試しに使いたい!」くらいの気分で出かけたのですが、ファインダーを通して見える花の世界が本当に美しくて・・・!花の形、色彩、質感、時間の経過とともに変わっていく表情、花にも個性があると感じ、日が暮れるまで夢中で撮影をしていました。と同時に、花を撮ることが楽しい。と気づいたきっかけでもありました。   ◎四季の美しさを追い求めて  花撮影の楽しさに気づいてからは一年が今までにないスピードで過ぎていきました。待ってくれない季節の流れに、あの花も、この花も撮りたいと、駆け足の日々を過ごしていたような気がします。今まで何回も同じ季節を過ごしてきたはずなのに、日常の景色がこんなにも美しいと感じたのは初めてでした。   ◎花と写真に対する想い 今では、花を撮ることが当たり前になっていますが、テーマパークを撮っていたその時のワクワクはお花を撮っている現在にも通じることがあると思っています。‘’現実だけど、どこか夢のような世界’’そんな世界観に魅了され、カメラを通して花と向き合うことでたくさんの感情を知りました。カメラが無かったら、花を撮っていなかったかもしれないし、花が無かったらカメラを持ち出して出かけようと思うことも、多くは無かったかもしれません。 ◎さいごに 季節の移ろいとともに咲く花もあれば、枯れていく花もある。嬉しくなったり、悲しくなったりという感情を繰り返しながらも花の美しさに触れると、とても幸せな気持ちになります。今までも沢山の花と出会いを写真に残してきましたが、まだまだ私の知らない世界がたくさん溢れていると思います。これからもどんな花の世界を見ることができるのかとても楽しみですし、その時感じた花の美しさを自分なりに表現していきたいです。   ◎10月オフライン教室のお知らせ 「秋の彩りを切り取る」 2024年10月27日(日)14:00-16:00交流会:16:00-17:00 小春ハルカさんはどのようなまなざしで草花を見つめ、どのように美しさを切り取っているのか。一緒に歩きながら、実際の撮影の姿やポイントを学びましょう! 詳細とお申し込みはこちらから。
「〇〇×写真」vol.3

「〇〇×写真」vol.3

2024.07.19
  antique×写真|kanako 「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。 第三回目のコラム投稿は、陰影の中に物語があり、引き込まれてしまう魅力を持つ作品を撮影しているkanakoさん。 自身の作品にも登場するantiqueと写真との関係を語ってくださいます。 ◎はじめに 私は数年前からantiqueの小物など使ってポートレートを撮影しています。 antiqueと写真を掛け合わせたものについて書いていきたいと思います。   ◎いつから antique が好きなのか? Antiqueとは100 年以上経っているもののことを言います。 もともと、古いものが好きだったのですが、カメラをはじめ洋書を買ったのが始まりでした。 それ以降、オークションや蚤の市、アンティークショップなどで掘り出し物を見つけるようになりました。 1 番好きなものはガラス類。 フォルムが可愛く、現代では似たようなものは少ないかと思います。 人と被らないところがまたいいところです。 ガラス類は使い勝手が良く、花を挿したり、影を出すのに使ったり、前ボケにしたりしています。  グラスの前ボケ   ◎Antique を使った作品撮り 『フレンチ・チャーチチェア』 フランスの教会の椅子で、長時間座っていても疲れないように作られています。 チャーチチェアの材質はエルム材とビーチ材が多く、エルム材で作られたチャーチチェアの方が比較的古いアンティークチェアと言われています。 この椅子を草原に持っていき、バレエをしている様子を撮影しました。 教会の椅子、草原でバレエどれもミスマッチではありますが、普段目にすることが無いような作品を撮ることができました。   『オクトゴナルのカッティングボード』 イギリスアンティークのカッティングボードです。 模様も凝ったデザインでお気に入りです。 この日は、フルーツとともに撮影しました。 存在感があり、置くもの全てを引き立たせてくれます。 いつか生活の一部でパンを焼いてこのカッティングボードで切るような生活をするのが夢でもあります。 また、チラッっと見える洋書。 時の流れを感じさせてくれる紙質がいい味を出しています。   『ナイトドレス』 1900 年代のフランスアンティークナイトドレスです。 このドレスは白の物がほとんどですが、最近は黒染めしているものも中にはあります。 今回は、モデルさんの雰囲気に合わせてこの衣装を選びました。 コットン素材で、着やすいアイテム。 大きくて丸い襟元が特に気に入っています。 このナイトドレスは、衣装用で購入したのですが、可愛すぎてブラウスの方を自分用で購入し大事に着ています。 シミなども愛おしくなる、そして年を重ねても着たいと思えるもの。 この日は、森の中でたんぽぽと一緒に撮影しました。 シンプルすぎず、アクセントの効いた作品ができました。   ◎Antique と Wedding   アンティークのスタジオで撮影したwedding photoです。 白をベースとして、ひとつひとつの小物や家具でできあがる世界観がとても好きです。 また、お伽話のようで自分たちだけが主役で、誰とも被らない写真。 アンティークに囲まれながらの撮影はいつも以上にワクワクが止まらず、アイディアがどんどん溢れてきます。   ◎さいごに アンティークの何がいいのか? それは、状態など同じものが 1 つとしてないことだと思います。 また、誰かに大事にされ続けてきたものが自分にまわってきたこと。 物の歴史を知ることで、さらに大切にしたいと思えるもの。 私は、作品撮りやweddingでアンティークの小物や空間を使って撮影しています。 量産されたものやアンティーク風では味わうことのできない雰囲気を、ひとつひとつの物たちが持っています。 写真と掛け合わせることで想像を超え、真似できないものを創ることができると思っています。 これからも自分が好きなものを大切にしながら作品に落とし込んでいけたらと思います。   ◎9月10月オンライン教室のお知らせ 「自分らしい世界を生み出すには」 2024年9月4日(水)21:00-23:002024年10月16日(水)21:00-23:00 どのように物語が生まれ、どこからインスピレーションを得ているのか。上記2日間の日程でオンライン教室を開催いたします。 初日はインプット中心の時間で、2日目は講評が中心の時間となります。 詳細とお申し込みはこちらから。