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日本で撮った写真に、Opriscoさんのプリセットを使ってみた!

学びたいことを学べる場所

学びたいことを学べる場所

2019.02.01
  【動画講座】CURBONメンバー体験談 / 久保木さん     「いつもInstagramで見ているあの人みたいに撮ってみたい!」   そう思っている方は少なくないはずです。   そんな憧れのあの人に近づけるチャンスが、ここCURBONから始まります。     「学びたいことを学べる場所がやっと見つかりました。」   生き生きとお答えくださったのは、「うさぎとカメラ」という写真屋さんの店主でもある 久保木さん   今までは、技術や知識をお金で買うということがなく、学びたくても学べなかったそう。   住んでいる場所やライフスタイルに縛られない動画講座だからこそ、新たな学びとの出会いが出来たそうです。     -動画講座を購入しようと思った理由を教えてください。 久保木:いつも見ている好きなアーティストさんがどんな風に撮って編集しているのかを知りたかったからです。特に、CURBONでは、いろんなジャンルのアーティストさんから選べるので、自分にぴったりなものをピンポイントで学べるのが嬉しいですね。ちなみに初期のメンバーの動画は全て事前予約して購入しました。   -動画講座を見て、変化した点はありましたか? 久保木:技術的なことだけでなく、撮影する心構えや気持ちの部分を知ることはなかなかないのでいい刺激になりました。感覚の部分や気持ちの部分でしょうか、文面では出せない、声の調子や雰囲気が伝わる動画講座ならではの刺激を受けることができました。   -確かに、気持ちの部分は、アーティストが直接教えてくれる講座だからこそ伝わってきますよね。では、具体的な中身について、特に他の講座や書籍と比べて魅力的に感じた点はありましたか? 久保木:他の写真家のレタッチなどが知れたのは他にはなくてよかったです。初心者の方で編集方法など詳しくなくても、プリセットを使って一瞬で綺麗な色になるのは自信にも繋がりますよね。 「大人になったら勉強したくなった。」   そんな言葉をそこかしこで耳にするようになった私はもう大人になってしまったみたいだ。   忙しい合間に見つける至福のひととき。   お気に入りのコーヒーを片手に、親しい仲間と一緒に、形や場所にとらわれない新しい学び。   「子どもの頃にもっと勉強しておけばよかった。」   そんな言葉はきっと、今、学びたい、そんな心の声のような気もするのです。   オススメの動画講座 相武えつ子 親子と子供の写真 Jyota & Misuzu デジタルとフィルム写真の調合   Writer:東 Interviewer:佐藤  
中澤圭佑『そこに行きたくなる!惹きつける美しい風景撮影』写真教室レポート

中澤圭佑『そこに行きたくなる!惹きつける美しい風景撮影』写真教室レポート

2019.02.01
先日1月19日に代官山北村写真機店にて、中澤圭佑さんの写真教室 「そこに行きたくなる!惹きつける美しい風景撮影」が開催されました。 会場には20人の参加者に加え、スタッフの皆さんでいっぱいに。   まずは、中澤さんの自己紹介からはじまりました。     中澤さんの柔らかい物腰や、お人柄も影響してか、すぐに皆さんの緊張がほぐれていく様子が伺えました。   参加者の方は、カメラ初心者の方から写真を仕事にしているような、カメラ上級者の方まで様々でした。   皆様は撮影するときは何モードで撮影していますか? マニュアル?Aモード?Sモード?Pモード? 結論は・・・Aモードで撮っておけば(基本は)問題なし!!!です。 序盤は、カメラ初心者の方でもわかりやすくカメラの基本、露出の合わせ方について教えていただき中盤にかけて実践的なお話へ、シーン別にカメラの設定について教えてくださいました。 (例えば、風景撮影であれば三脚ありの場合にISOは100、F値は11・・・三脚なしの場合はISOは500〜1000・・・など)   皆さん、中澤さんの丁寧な解説と美しい写真に釘付け。 通りのお客さんやお店のスタッフさんなども足を止め聞き入るほどでした。 参加された方の中にはパソコンや、ノートにメモをとったり、スマホで動画や写真を撮影したりと大変熱心に学ばれている様子でした。 中盤から終盤にかけては構図のお話や、季節別のオススメロケーションの紹介、普段使用されているアプリの紹介をしてくださりました。   終盤では中澤さんと一緒に撮影に行っているかのような気分に・・・ 早く撮影したい、早くアプリを使ってみたい・・・そんな皆さんの気持ちが伝わってくるかのようでした。 写真教室が終わった後には、感想と共にストーリーに共有してくださる方も多くスタッフとしても大変嬉しい気持ちになりました。     講師:中澤圭佑さんからのコメント   今回は写真講座に参加して頂きありがとうございました。 1日を通して一番感じたのは皆様の「熱意」です。   実際に風景を撮りながら行ういわゆる「実践式」ではなく座学形式だったのでどういう気持ちで皆様が参加してくれるかわからない状況でした。   もちろん資料作りも当日ギリギリまで何を話そうか悩んで難航していました笑   ただ写真講座が始まり皆様の目を見るとあまりの熱意に圧倒され自分の中で考えている事を喋り尽くしてしまいました。 中にはメモを取りながら、動画を撮りながら、ボイスレコーダーを使用しながら目も耳も電子機器もフル動員で聞いてくれていたのは非常に僕も奮い立たされました。 そんな熱い人たちと今度は実際に撮影を行いながらたくさんお話できたら嬉しいなあと思っております。   またどこかでお会い出来る日を楽しみにしております。   今回貴重な経験の機会を作って頂いたCurbon様、場所を貸して下さった北村写真機店様ありがとうございました!     また、次回も開催できたらと考えています。 今回参加できなかった皆様にもお会いできる日を楽しみにしています。   代官山北村写真機店のスタッフの皆様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。 Writer:佐藤
CURBON 新年会2019

CURBON 新年会2019

2019.01.27
みなさん、こんにちは。 まだまだ、新年会の余韻に浸り中のCURBONスタッフです。   1月11日に、「皆様へ感謝の気持ちを込めて、CURBON新年会」というイベントが開催されました。 この新年会では、アーティストの皆さんを含め約140人の参加者と3時間半という楽しい時間を過ごしました。   普段160万人を超えるフォロワーを抱えるCURBONアーティストの皆さん   SNSでよく見ているフォトグラファーやモデルさんもいれば、普段あまり顔出しをされてない フォトグラファーもいたり   中にはこんな方も・・・ 朝、あるアーティストさんの本を購入し、新年会に来てみると・・・なんと!その憧れのアーティストさんが目の前にいたり   写真では、女性だと思っていたアーティストさんがまさかの・・・男性だったり   サインを求められ、書き慣れないアーティストさんは何を書いたらいいのかテンパっていたり   由利華ちゃんの生ライブに感動して涙を流したり   リアルな場でのイベントだからこそ、体験できる楽しみやハプニング!?などがありました。       まだ1年前は ”カーボン” という "カ" の字もありませんでした。 私達を含めた、140名の人々はきっとカメラや写真がなければ出会っていなかったでしょうし この場を共に過ごすこともなかったと思います。 そんな会社がここまで大きくなったのも、多くの皆様にご支援していただいたおかげです。   本当にありがとうございます。           CURBONとしては2019年始めのイベントが、この新年会で良いスタートダッシュが切れました。   今後も、今まで以上にCURBONコミュニティーの輪を広げ 皆様にとって価値あるものを提供できるようスタッフ一同精進して参ります。   次回、イベント等を通じてお会いできること楽しみにしています。 Writer:佐藤Photos:東、伊藤  
魅せたくなる写真のつくりかた

魅せたくなる写真のつくりかた

2019.01.20
    【動画講座】CURBONメンバー体験談 / 石田さん    「CURBONの動画講座を買ってみたいけれど、本当にうまくなれるの?」「どんな風に活かせばいいんだろう。」写真を撮ることはあっても、学ぶ機会はあまり多くありませんよね。また、写真は、撮れば撮るほど「このままでいいのだろうか」と足踏みしてしまうもの。そんな風に感じているのはあなただけではありません。 みんなでここCURBONからワクワクを原動力に学びを深めていきましょう。   「動画講座を通して、写真を魅せることを学んだ」とお話してくださったのは、石田さん   古都、京都でノスタルジックでありながらどこかアンニュイな空気感をおさめる石田さんの作風は、CURBONの動画講座を見てから、変化してきたそうです。Instagramのフィードを見ても一目瞭然、どんな風に変化したのかをお伺いしました。     -動画講座を購入しようと思ったきっかけはなんですか? 石田:もともと、気になっていたアーティストがCURBONで動画配信をしていて、自分も憧れのアーティストと同じように撮りたいと思ったのがきっかけです。今までは、知識や技術をお金で買うという選択肢がなかったので新鮮でした。   数ヶ月前の作品 最近の作品-日本ではまだ動画講座はあまり認知されていないですよね。CURBONの動画講座を購入して変わった点はなんですか? 石田:一番変わったのは、「写真を魅せる」という観点で写真を撮るようになったことです。今までは、撮るということしかしていなかったのですが、レタッチで魅せるというのは大きな学びになりました。   動画講座を参考にしてからの作品-レタッチには具体的にどういった変化がありましたか? 石田:初めて自分の色を作れるようになったことが大きな変化です。Instagramのフィード上に個性が出せるようになったのはとても嬉しいですね。コハラさんの動画は、とても詳しく学ぶことができ、レタッチだけで1時間と、レタッチ初心者の私でも格段にスキルアップできる充実した内容でした。   自分の色を見つけた最近の作品 今では、Instagramのフィードを見ても石田さんの作風の変化は一目瞭然。 写真は撮っているけれど、なかなか自分の世界観が作れない、もっと違う写真の楽しみ方を見つけたい、そう思う人は少なくありません。 ただ、ひとりで悩んでいても新しい一歩には繋がりにくいですよね。 おうちでゆっくり見るのもよし、お友達と一緒にレタッチ会をするのもよし、多様なスタイルの学び方が広がれば幸いです。 世界ではじめてカメラを作ったハイサムは、何を見て、どんなことを感じ、オブスキュラを生み出したのだろう。   「この瞬間を残しておきたい」「この光を記憶のカプセルにおさめたい」そんなネイティブな感覚がわたしたちを撮影へと駆り立てるように、きっと光や造形美がハイサムを光学の世界に導いたのだろう。   わたしたちは撮るという行為、ひいては魅せるということににどんな意味や無意味をもたらしているのだろうか。   そんなことを思いながら、写真を撮り続けてしまう性を慈しみたいと思った。 オススメの動画講座 コハラタケル Lightroomを使った5枚の写真編集 別所隆弘 花火写真:まだ見ぬ光を求めて 写真編集 koshi_another_side スマホ1つで完全完結 写真編集   Writer:東 Interviewer:佐藤
写真がくれたのはいいねではなくつながりだった

写真がくれたのはいいねではなくつながりだった

2018.12.16
  【イベント】CURBONメンバー体験談 / mizukiさん   写真の本質ってなんだろう?   いい写真を撮ること、たくさんのいいねが付くこと、リツイートされること、人によって写真に込める意味は様々だ。   はじめてカメラを手にした時、はじめてレンズ越しに見た景色、一眼ならではのボケた写真に感動したあの瞬間、ワクワクしたあの感情を思い出してみてほしい。   シンプルに純粋に写真を楽しむってどういうことだろう?   もしも写真がなかったらどんな生活をしていたんだろう?   写真の本質を教えてくれた彼女の言葉は、少しSNSのいいね数に疲れたあなたにそっと寄り添ってくれる。     「CURBONのイベントに参加してみたいけれど、一人で行くのは不安だな。」「私なんかが参加してもいいのかな。」といったように、参加を迷っている方に向けて、実際の参加者の声をお届けします。この記事を通して、動画だけでなく、少しでもイベントに参加してみようかなと思っていただけると幸いです。   「コミュニティが広がって、写真の楽しみ方も増えました。」と話してくださったのは、大学生のmizukiさん。   イベントに参加するだけでなく、イベントで出会った写真仲間と個人的に撮影会に行ったり、写真教室での学びを生かしたりと、一人ではできなかった写真の楽しみ方を感じてくださっているようです。   今回は、そんなmizukiさんにイベント参加前と参加後での変化をお伺いしました。   -CURBONに参加する前は、どんな活動をしていましたか? mizuki:Lovegraph[ラブグラフ]というカメラマンのコミュニティでイベントに参加していました。   -どちらかというと一般向けに公開されているイベントや講座は初級者向けでカメラに慣れる段階の参加者が多いイメージですよね。 mizuki:はい、そうなんです。もっと自分のカメラの腕をあげたい、レベルアップしたいと思っていた時にちょうどCURBONを見つけました。友達を作りたいと思って参加してみたのがきっかけです。   -実際にCURBONのイベントに参加してみてどうでしたか? mizuki:3つのイベント(トークショー・写真教室)に参加したのですが、最初は一人で参加することに不安がありました。しかし、実際に参加してみると一人で参加されている方が多く、そこで新しく友達ができたり、今まで知らなかったアーティストの方に出会えたりと、一人で参加したことで得られたチャンスがありました。懇親会もあり写真好きのスタッフや参加者の人とも仲良くなり写真について深く話をすることもできました。   -確かに、CURBONのイベントは一人での参加者の方が多いですよね。参加後、どんな変化がありましたか? mizuki:イベントで出会った方を個人的に撮影に誘えるようになり、コミュニティの輪が広がったなと感じています。CURBONを通して、いろんな方と出会えたのが本当によかったです。カメラや写真が好きな人と好きな写真を撮る時間はとても充実しています。   今、ここに生きている人とてのひらから繋がる。   mizukiさんの作品 美しいってなんなのかしら、わざとらしさを感じさせない優美だとか、本質的に美しさを内在するものだとか、色々な話があるらしいのです。難しいことはよくわからないけど、わたしはわたしが思う美しさを撮れたならそれでいいことにします。それは自分を信じられる人はきっと美しいと信じたいからです。美しさを探しつつ、わたしも成長したいのです。なんのために写真撮ってるの、とたまに聞かれます。きっと答えの一部はここにあるんじゃないでしょうか。まあ、いつも聞かれた時には何も答えられないのですけどね。 インタビューを通して、「写真」は撮るという行為だけでなく、人と人がつながるということに本質的な価値を感じた。 たくさんのSNSの登場で、てのひらの上で簡単に誰かと繋がれる時代になった。一人で眠る夜も、都会の真ん中で人生に迷う鬱々とした時間も、スマホを開けば誰かがそこにいるような感覚を感じることができる。でも、キラキラした投稿をみると、少し寂しさを感じるなんていう日も少なくはない。そんな感情も優しく包み込みながら生きているフォトグラファーが増える、そんな期待を込めてコミュニティを作っていきたい。 CURBON写真教室・イベントは こちら   Writer: 東 Interviewer:佐藤Photos:コハラタケル
AKIPIN「生活にある美しさと家族の気配を記録する」

AKIPIN「生活にある美しさと家族の気配を記録する」

2018.08.25
1 2 3 4 5 6 1. トントントントントントントントン。 夢の中に規律正しい音が鳴り始め、まぶたの向こうの明るさに導かれて静かに目を開けると、朝日をまとった包丁の手が止まって、いつものように妻が覗き込んできた。 「おはよ。もう7時だぞっ」 慌てて飛び起きて顔を洗って戻ってくると、キッチンから馴染みのない香りと、妻の嬉しげな声が迎えてくれる。「今朝は山梨のプレミアム米でガパオライスだぞっ」Instagramで食卓の写真を日々載せていると、全国からさまざまな食材が送られてくるようになった。米はかれこれ半年ほど自分で買っていない。すべては妻のおかげだ。フードインスパイヤー五段の妻はガパオライスとは別に今日も、ご飯を炊いた鍋と味噌汁と生卵と納豆と、そして私の自宅用カメラをしっかり用意してくれている。 「じゃフタ開けて鍋に入れるからね、せーのっ、ハイ!」 妻の手に合わせすみやかに湯気撮りを済ませた私は、ガパオライスを平らげ、味噌汁を少しすすって席を立った。妻は卵かけご飯を食べながらフードインスパイヤー六段の過去問を解いている。 「行ってくるわ」「がんばるんだぞっ」何年聞いてもかわいらしい言い方だなと思う。私は駐輪場のセグウェイに乗って出発し、貯めてるデータにパパっとキャプションをつけて投稿してから今日の撮影現場へ・・・ トップに戻る 2. ・・・という生活とは全く違う、普通の生活をしている、AKIPINと申します。こんにちは。そしてごめんなさい。 本当はInstagramで物をいただいたことはなく、妻はフードインスパイヤー五段ではなく、写真のための演出は何もしていません。ガパオライスは食べたことがなく、セグウェイ上から投稿しておらず、妻がこんな喋り方だったら絶対いやです。あと、『フードインスパイヤー資格』などありません本当にごめんなさい。 首相よりも社長よりもクリエイターよりもハイパーメディアクリエイターよりも、存在に替えがきかない"みそ汁"はえらい。   ウェブを開けばいろんな写真や情報が入ってくる時代、次のように思っている方も多いのではないでしょうか。 「普通の生活をしてたら写真スポットにもなかなか行けないし、モデルさんとのツテもないから、美しい写真を撮る機会がない。家族もいたらもっと難しい」 当てはまる方にぼくは、大きく息を吸い込んでささやきたい。 「明日の朝ごはんを撮りませんか」と。 「写真スポット」や「モデルさん」ではなくても、「普通の生活をして」「家族もい」るなら、そこに「美しい写真を撮る機会」はふんだんにあると思っています。 説明などなく見ていたい光がある。  妻が置いてくれた、15分後にはいなくなってしまうおでんを大事に撮る。 トップに戻る 3. 以前ぼくは、一人で繁華街へ出かけて景色や通行人を撮って、休日にずーっとパソコンで写真データをいじっていた時期がありました。 でも、どれだけ時間をかけて調節しても、Instagramで見かけるような素敵なストリートフォトに全然ならないし、そもそも撮った時点であまり気に入っていない。 なにげなく撮った家族やごはんの写真は、素直に好きだと思えるのに。 ある日、撮り貯めた家族写真をみんなで見よう!と言って家族でパソコン画面を囲むと、よくわからない場所で知らないおじさんが1歩ずつ遠ざかっていく後ろ姿の連写写真が数十枚と出てきて、妻や娘の姿がぜんぜん現れない。 次の写真を見る右矢印を何回押しても、おじさん、おじさん、おじさんに次ぐおじさん。おじさん、おじさん、おじさんやいなやおじさん。そしておじさん、おじさん、おじさん、妻(おじさんの)・・・。 ぼくは考えました。限りある人生、自分が好きに使える時間の中で、自然に心くすぐられるものは何か。情報とかに流されて、それを見失っていないか。今日、自分が本当に撮りたい景色や人は・・・?そんなふうに考えて見えてきた答えが、ぼくにとっては、普段自然に撮っている『妻のごはん』を中心とした『家族との生活』だったのです。   「お弁当つくるから昼に家で食べよう」と妻が提案してくれた日。いつもの弁当をいつもの家で食べる、ちょっと特別でたのしい日。  今まさに3人で「い」を言おうとした瞬間に惹かれて1枚だけ、とカメラ持ってきて覗いてシャッター押してカメラ置いてごめんと言って、せーの、「いーたーだーきーます」。 トップに戻る 4. ご覧いただいている写真とキャプションは、ぼくがInstagramに載せたものの一部です。 ここでは、ぼくがどのように考えて写真を撮っているかについて書きたいと思います。ぼくには写真の技術や知識は大してなく、写真についてもともと何か考えを持っていたわけでもありません。ここ1年半くらい普通の生活を撮る中で気づいたこと、考えるようになったことばかりです。 まずぼくは、いつもの生活風景にある美しさに気づいて撮りたい、そして、「生きている」自分たちを記録したいと思っています。 特に『妻のごはん』が好きで今そればかり撮っているわけですが、写真のために何かをセッティングしたり、動きを止めてもらったり、タイミングを合わせてもらったりということをしていません。ただただ、いつもどおりに作っているところにカメラを向けています。 正面から、斜めから、真横から、または肩越しから。 家族のために料理をしてくれる姿はどこからどう見てもいいものですが、その中でも特に美しい瞬間を撮りたいと思うとき、何を意識してシャッターボタンを押しているのか。 整理してみると、以下の4点かなと思いました。 (1)妻が特に集中した瞬間 (2)日の丸、繰り返し、光と影 (3)湯気 (4)妻の姿が「写らない」瞬間 (1)妻が特に集中した瞬間包丁で野菜を切る瞬間や、器に料理を盛る瞬間などが好きで、たくさん撮っています。妻いわく、食材の大きさや形、盛り方しだいで食事がぐっとおいしくなるとのこと。そんな気持ちで特に集中力を高める瞬間は、指先までふさわしい力がこもっているようで、いい手をしてるなぁと感じます。その手と食材(料理)が一体となったような瞬間に美しさを感じ、シャッターボタンを押しています。   平日ぼくは朝早く夜遅いことも多いけど、限られた時間で妻と「れんこんって意外とめちゃおいしいよな」とか話して盛り上がっている。 世界でそれを自分しか見ることができない場所や角度や時間に、みんないつも立っている。 ときどきぶつかりそうになるのはわるいなと思っているけど、でもやっぱり明日も妻のいる台所をちらちら見て、うろう ろするつもりだ。 (2)日の丸、繰り返し、光と影 妻が料理をしている台所や食卓をうろうろ、ちらちら見ていると、妻の行動にともなって、かわいい模様や整った模様がしばしば現れることに気づきます。りんごがポツンと置いてあったり、野菜に等間隔で切れ目が入っていたり、光と影の分かれ目が出ていたり。そんな単純な、(きれいやな) (なんかかわいいな)と感じる瞬間が好きで、シャッターボタンを押しています。 そういえば、そのとき一つ意識していることが「構図」です。対象物がなるべく左右の真ん中に来て、傾きも少ないように撮ることが多いです。ちょっとずれてしまったら後でトリミングなどして直すことも多いです。 そう整えることで、そこに流れている時間の平穏さや、その光景をぼくが大切に受け止めたということを、表現したいのだと思います 十年前、すでに結婚してた妻とぼくと友人夫婦で『夢』について語り合ったことがあり、ほとんど聞き役に回っていた妻が最後に「私の夢は、なんていうか、"暮らし"やねん」と言ったことを、今でもときどき思い出している。  たぶん誰にも気づかれてなかったと思いますが、実はぼく、このラーメンが好きです。  日々の暮らしのまん中に食卓があって、今日の食卓のまん中におにぎりがある。   (3)湯気湯気は、ぼくが写真を撮る中でもっとも重要な対象です。 と言っても、最初からそんなふうに思っていたわけではありません。最初は単純に(きれいやな)と思って撮っていただけでしたが、撮った湯気を何枚も見ていると、なんとも言えないせつなさとか、尊さみたいなものまで感じている自分に気づきました。その理由を日々考え、少しずつわかってきたのは、ぼくは湯気に『今』とか『時間』、そして『命』とかを重ね合わせているということです。生じた湯気は一瞬たりともそこにとどまらず、形を変えながら上って消える。消えながら生じ、生じながら消える。それはまるで『今』のように。消えたことを惜しんでも、また新たに生じるそれに希望を持つことができる。『時間』のように。そしていつかは熱が冷めてとまる。『命』のように。本来目で見ることができないものを、湯気の姿と性質が表現している。自分で撮った写真を見てそう思ったとき、世の中の”止まらない法則”みたいなものに触れた気がしました。それは諦めであり希望であり、生きている今を、日々を、人生を、大事に自由に生きていきたいなぁと強く思うようになりました。   「今」は消えていくと同時に、「新しい今」が立ちのぼる。いつかはそれもとまる。そのことを強く感じていればいるほど、湯気や季節や家族や友達とかがうつくしいのかなと、1年前は知らなかった人の写真と言葉を見て思った。 〈立ちのぼる湯気〉は〈消えていく湯気〉でもあって、生きていることは終わっていくことでもあると思うから、やっぱり写真、撮りたいなぁと思う。 何年後や何十年後かにも動画みたいに立ちのぼって、その日のことみたいな、湯気や家族の写真を撮れたらなぁって思う。   (4)妻の姿が「写らない」瞬間妻の写真をたくさん撮っています。Instagramに載せていない写真ももちろんいっぱいあって、娘としゃべってるところとか、駅へ歩く姿とか、料理の味見をしている顔とか。そんな中で、「一番”残したい”のはどんな写真か」ともし訊かれたとしたら。ぼくは、「妻の姿が『写らない』瞬間を撮った写真」と答えたいです。それは例えば、まな板の上でりんごを切って、または鍋を火にかけて、ほんのちょっとだけ台所を離れたような瞬間です。途中のまま妻が一瞬だけいなくなった台所を撮った写真を見ると、不思議な感動を覚えます。それは、妻が「次の瞬間そこに現れる」という気配だけで満たされた光景だからだと思います。 人は必ず歳をとり、いつかいなくなる。写真に写った顔はいつか、「○歳だったころの○○さん」「生きていたときの○○さん」という完全な過去として懐かしむ対象となる。それも写真のすばらしい役割です。一方、姿ではなく、日付でもなく、「次の瞬間その人がそこに現れる気配」を写真にもし保存することができたら。その写真から、その人の存在が立ちのぼり続けるのではないか。 今、ありがたいことに妻もぼくも元気に過ごしている。このまま一緒に長生きできたらと思うけど、いつかはどちらかが先にいなくなる。男女の平均寿命で考えたらぼくかもしれない。でももし、ぼくより先に妻がいなくなるときがきても。写真を見て「生きている」と感じたい。もちろん、物理的にそうじゃないことはそのときわかっている。それを受け入れたうえで「生きている」などと感じるなんてちょっとおかしいということもわかっている。でも、いま妻といる日々で感じている楽しさとか安らぎとかが、少しでも同じように実感できないか。妻がすぐそのへんに現れるような感覚に触れられて、懐かしむ以上に、心強く思えはしないか。 そして、妻もぼくもいなくなったずっとあと、誰かの前で、ぼくらの存在が立ちのぼりはしないか。 人の命は物理的にはいつか必ず消えてしまうけど、気配は、写真をとおしていつまでも発することができるのではないか。 写真というものにそんな願いを込めて、撮り続けられたらと思っています。 そんなことをわざわざ願うのは、もしぼくより先に妻がいなくなったらと想像することが、ぼくはたぶん、ただもとてつもなくさみしいからです。   芸術も仕事も朝ごはんも、何かをつくろうとする人や場所の"気配"が好き。  その人がそこに現れる気配とか確信を写真に残せたら50年後や100年後も、その人の存在は立ちのぼり続けるんじゃないか。最近そのことばかり考えている。  妻の姿は写ってないけど、妻を撮った写真、なんだろうと思う。   トップに戻る 5.ドン、ドン、ドン、ドン、ドン、ドン。寝ぼけた頭で寝室を出て、手すりにつかまって、2階から1階へ降りる階段の音が響く。妻に聞かれたら何か言われるかもしれない音だが、朝6時、妻はまだ娘とよく寝ている。寝ぼけた頭ではこれくらいしっかり降りないと途中で踏み外してしまいそうになる。こないだは下から3段目まで来て左足を上げた瞬間、次に下ろす足が左で合ってるのか右が正しいのか急に頭が真っ白になり、足が止まったまま身体の勢いを止められずにあーーーーっ!と下まで跳んだ。やんちゃな小学生みたいに跳んだ。 平日の朝はいつもどおり、一人で食パンを食べながらInstagramを開く。昨夜遅くにふとんの中から投稿した写真をもう見てくれてる人がいて嬉しい。食べ終わったらスーツに着替えて歯を磨く。磨きながらまたInstagramを開く。いつもこの時間に「いいね!」をくれる人がいる。Instagramの向こうには、その人なりの思いで見てくれるさまざまな「ひとりの人」がいるのだと思う。さらっと見てくれる人、じっくり見てくれる人。その人を「何人もの人」と捉えること以上に、さまざまな「ひとりの人」のほうに興味がある。この人は、またはこの人は、どんな気持ちで見てくれているのだろう。顔も知らなくても、お互い、生活や気持ちの小さな一部を作り合っている関係なのだと思う。   きのうの妻のごはんがくれた元気で、今日の妻のごはんをしっかり食べる。  日々だしを取る妻を撮るぼくの日々。 車に乗って職場に向かう。信号待ちで、助手席に置いたiPhoneのInstagramがもう気になっている。中毒だ。でも、運転中に見るわけはいかない。もし事故でも起こして車から煙が出るようなことになったら、「いいね!」をもらっている場合でも、「あたたかい時間が流れていますね☆」とかコメントもらってる場合でもなくなるからだ。良くないし、あたたかすぎるからだ。 そんなこんなで職場に着き、写真とは全く関係ない仕事に励み、夜に帰ってくる。ちょうど娘が寝る時間。寝室のある2階から、絵本を読む妻の声が聞こえてくる。 テーブルの上に用意してくれためちゃおいしい夕食を食べながら、カメラの再生ボタンを押す。ぼくのカメラがこのテーブルにあるということは・・・やっぱり、その日妻が撮った写真が出てきた。右下の撮影時刻とともに写真を見る。クレヨンで何かを描いている朝の娘。カエルのぬいぐるみ持って面白い顔で踊る夕方の娘。ほんの1時間前にこの食卓でさくらんぼを食べてた娘。そして、今あの壁に貼ってあるバレリーナの絵。おもちゃ箱からちらっと覗いてるやわらかい黄緑。さくらんぼの柄と種は・・・妻がちゃんと捨てたんだろう。 夕食を食べ終わるころ、娘を寝かしつけた妻が降りてきて、コーヒーを入れてくれる。妻はピアノレッスンの仕事と子育てをがんばってくれていて、夜も朝もなるべくしっかり休んでてほしいと伝えてあるけれど、一緒にお茶できる時間を作ってくれて、やっぱりほっとする。 お茶してお風呂を済ませてふとんに入り、Instagramを開く。休日に撮って『Lightroom』で編集して、iPhoneに取り込んである写真を見る。仰向けで腕を伸ばしてiPhoneを掲げながら、キャプションを考える。写真を見つめて考え続けていると眠さで意識が飛び、iPhoneが眼球の上に落下する。iPhoneってめちゃくちゃ痛い。一気に目が覚めて、仰向けで腕を伸ばしてiPhoneを掲げながら、キャプションを考える。写真を見つめて考え続けていると眠さで意識が飛び、iPhoneが眼球の上に落下する。iPhoneってめちゃくちゃ痛い。 わずかに目が覚めて、また写真を見つめる。隣で、妻と娘が寝息を立てている。薄れる意識で投稿して眠る。   この先何歳まで生きられたにしても、妻と出会う前に決まってた寿命より10歳は長生きなのだろうと、妻のおでんを食べながら思った。 娘がいつか自分のスマホとかでぼくのインスタグラムをこっそり開いてだーっと見て、この投稿にたどり着くこともあるだろう。娘よ、今日はたった3歳の、もう3歳の、誕生日おめでとう。   できればぼくはぼくの最後のさいごまで、妻のごはんを食べながら生きたい。 トップに戻る 6.トントントントントントントントン。夫「おはようー」妻「おはよ」夫「よく寝たわぁ。おっトマト!」妻「庭で採れたてやで」夫「かわいいなぁ」パシャッ妻「あっハーブ忘れてた、ちょっと採ってくる」夫「うん」パシャッ 夫「いい匂いしてきた」妻「野菜の煮込みやで」 夫「おー」妻「昨日いい野菜いっぱい買えてん」パシャッ妻「仕事も忙しいし元気つくように」夫「つくわぁ」パシャッパシャッピーッ、ピーッ、ピーッ、ピーッ、ピーッ妻「洗濯機止まったな、干してもらっていい?」夫「あ・・・うん」 夫「洗濯物多いな今日!」妻「多い?」夫「多くない?」妻「んー」夫「ハンガー」トントントン。夫「ハンガーが1個足りひん」トントントントン。夫「あートマト切ってる!」パシャッパシャッ 夫「物干しの洗濯バサミが足りひん」妻「足りひん?」夫「ぼくのパンツだけ干せへん、行き場がない」妻「あー」夫「ぼくのパンツだけ干された形?」トントントントン。夫「あーズッキーニ切ってる!」パシャッパシャッ娘「おかーさーーん!」妻「起きた」 夫「起きた」娘「おかーーーさーーーん!」妻「火かけてるし、行ってきてもらっていい?」夫「あ・・・うん」パシャッ 妻「ごはんできるでー2人、降りてきてやーー」夫「はーい」ドン、ドン、ドン、ドン、ドン、ドン。娘「おはよー」妻「おはよう。2人の遊んでる声が下までよく聞こえてたわ」夫「ふとんに隠れてめくる遊びで盛り上がって・・あっ、ちょ、湯気!」パシャッパシャッパシャッ 夫「うーわおいしそう!」パシャッ妻「はい座って、食べよー」パシャッ娘「みんなでいただきますしよ」妻「そうしよ」夫「しよしよ、はい、せーの」 「いーたーだーきーます!」パシャッ そんなこんなで、いつもの休日が始まった。   たぶん人生でもいちばん大事なごはんの一つに、ぼさっとした頭で、いつもの休日の朝出会っている。  「ミートソース作る」と妻が買ってきた、ふぞろいのトマト。18年前のあの日妻と出会わなかったら出会わなかったトマト。  ぼくも妻も娘もまだこの年齢で元気に一緒に暮らしている今の日々は、生涯でもいちばん最高のときなのだろう、と本気で思っている。  何度も何度も妻の写真を載せて思いを添えて、ふと恥ずかしくなるときがあるけど、今さらもう遅いので、このまま続けようと思っている。 トップに戻る     AKIPIN 2017年に始めたInstagramをベースに、「妻のごはん」を中心とした家族の日々を喜びあふれる目線で記録する。「妻」が丁寧につくる暮らしの瞬間を深い色味で映し、"生きる思い"を愛情と遊び心ある言葉で追究するInstagramは日本だけでなく海外からも閲覧され、2018年8月時点のフォロワー数は約2.9万人に。特に中国では多数のウェブサイトで紹介され取材を受けるなど、認知度が高まっている。 Instagram:@akipinnote
小原威とフォトウォークに行こう レポート

小原威とフォトウォークに行こう レポート

2018.07.28
先日7/14に代々木公園にて、小原さんのフォトウォークが開催されました。  まずは当日の様子を60秒動画にてご覧ください。   「さぁイベントの始まりです!」 自己紹介から始まり、木漏れ日や面白いスポットを探し求め小原さんと一緒に代々木公園を散策しました。 今回は講座動画購入者限定のイベントということあり、動画で学んだことを実践し、わからないことがあれば直接小原さんに質問したり、仲間同士で試行錯誤したりしている様子が垣間見え、Curbonだからこそ実現できたイベントではないかと実感でき、大変喜ばしく感じました。  「ゴールデンタイム突入!」 始めは緊張していた皆さんですが、時間が経つにつれ打ち解け合い 夕方には、綺麗な夕日も出てモデルさんの髪に透き通る光を一斉に撮影しました。 最後にはお互いベストな写真を見せあったり、仲良くお話をしたりしCurbon初のイベント大成功で終えました。 今回遠い方では、関西から参加されている方もおり、オンライン上だけでなく、実際に沢山の方と交流ができ有意義な時間を過ごすことができました。   【参加された方の感想】 みんなで撮り合って、コハラさんのお話も個人的にじっくり聞けて、とっても刺激的な1日でした!グループラインでみんなが撮った写真をみて、同じ被写体、場所でもいろんなアングルや編集の仕方があるんだな〜と見るのが面白かったです。コハラさんどんな質問にも熱く答えてくれて感動しました!あとひとみさんがめちゃくちゃ可愛かったです…!みなさん大興奮でしたねー。誰かが撮り始めるとみんなわーって周りに集まって、皆さんの熱気を感じました。 【小原さんの感想】 「みんな写真が大好きなんだなぁ!」ということを実感した1日でした!SNSではありがたいことにいろんな人にフォローしていただいていますが、やっぱり実際に会うとこうも違うんだな、と。そして、みんな写真が大好き!もう正直いって、最後の綺麗な夕陽が差している時間帯とか僕いらなかったですからね笑 みんなモデルとして参加していた、ひとみちゃんを撮るので無我夢中。でも、それが本当によかったし、みんながファインダーを覗いている姿は見ていて気持ちが良い光景でした。SNSが主流な現代だからこそ、実際に会うことを大切にしなければいけないことを、改めて思い知りました。また、このような機会を作ることができればいいなと思っています。参加していただいた皆さん、本当にありがとうございました。また会いましょう!     今回のご参加くださった皆さん Curbon初のイベントにも関わらず沢山の方々にお集まり頂き、ありがとうございました。 また、今回は残念ながら抽選で外れてしまった方も、今後も交流会や撮影会等実施予定ですのでまたお会いできること楽しみにしています。   小原威の講座コンテンツ ふつうの道を最高のロケーションにする方法 動画講座 Lightroomを使った5枚の写真編集 動画講座 ストリートフォトを撮るときに気をつけている20のポイント デジタルブック